2014年12月31日水曜日

生え際世界一周

奈良は昨日も今日もとても良い天気でした。近所を散歩しているとこの時期の匂いはそうだこういう匂いだったなと思い出しました。公園のベンチに腰掛けてこんなにも低かったかなと思いながら、Eric Claptonを聞きながら膝にmacを置いています。

2014年私はやっと自分の意志を持てたような気がします。1月からvizaをおろして、銀行を開設し最小限の生活を整えて、違う言語を話して、こんな日が来ると思っていませんでした。自分がモデルとして何をしたら確信に変わるのだろうとそのことを考えながら色んな夢を描いてきましたが、それがいつしか目標になって、現実に近付いて、それでも今まで知らなかった雲の上の世界に頭を突っ込んで大きく息をしてみたら、まだ雲の上には雲がありました。大変なことも色々ありましたがその度に街の人や出会う方々が助けて下さって、世界中のたくさんの優しさを知って、そして新しい世界を見るまでにこれまで育てて下さった方々に心からの感謝が湧き起こりました。何も無かったときを知って下さっている方々がいることや、色んなことを経験することでもっと人間っぽく話が出来るようになって、日本に帰って来てからは、仕事でも色々な話し合いをしながら一つの絵に向かっていくことや、今までとはまた違うスタンスで仕事をしているような気がして、伝えるという作業が前よりも上手くなったような気がします。イギリスで悔しくて泣きながら帰ったことも英語が分からず最後の最後どうしたら良かったのか未だに分からないこともあって、色んな感情が蠢いた日々のお陰で自分ってこうだったんだと新しい自分を毎日知って、それをノートに書き留めていました。京都までの新幹線の中でイギリスにいる間の日誌を見直していると、そうだったなそうだったなと、今は過去のことになっていますが、どうなるか分からない白い1ページに心の中を綴って、毎日があったからこそ真っ黒のノートになっていました。一先ずよくやってくれました。
色々見えていなかったことが少しずつですが行く度に見えて、自分がこれからどうしていきたいのか、そんなことも色んな方々との会話で見つかって、色んな方々の口を通してメッセージとして受け取りました。2015年もまだまだ立ち向かって、そして前よりも人生がもっともっと楽しくなった今をまた一生懸命に生きようと思います。
人生に携わって下さった方々に心からの感謝を。
2015年も思いっきり楽しみます。ありがとうございました。

2014. 12. 31  山村紘未

Louis Vitton Cruise Collection 2015
Cover Feature commissioned and published by Metal magazine
©LENA.C.EMERY



2014年12月17日水曜日

師走の贈り物

最近自転車をゲットして、何年ぶりかに一漕ぎを経験しました。
驚きの進み具合にこの他力は何ぞやと。他力に驚き一漕ぎ二漕ぎ
人生早送りかと思いました。 師走です。

毎年この時期になるとサンタクロースの存在が頭に浮かんで
一丁前に女の子をやっていた時のあるクリスマスに、姫ちゃんのリボン 変身セットが欲しい旨をサンタクロースの方にお願いをして、25日になれば近所の子供達が公園に集って何を貰ったという話をするのですが、私の家に来てくれていたサンタクロースはいつも25日と26日の間にプレゼントを届けに来てくれていました。朝、枕元にプレゼントが置かれているのを発見した時の心が舞い上がる瞬間の気持ちは今もずっと覚えていますが

可愛らしい包装とは裏腹に
姫ちゃんのリボン変身セットとは裏腹に
包みを開けるとめちゃくちゃ渋い抹茶色の箱に
江戸調の文字で『大江戸かるた』と書いてありました。当時近所に多分お名前ビデルホブデさんというノルウェー出身の一家が住んでいらっしゃって、なぜかサンタクロースはノルウェー出身だと思い込んでいて、この江戸調の文字を読むのにとても時間がかかったのではないかと凄く感激 しました。

その渋い抹茶色の箱を開けると
頭かくして尻隠さず
とふんどし姿の男性がこたつに頭を入れて尻だけを出している浮き世調の絵から始まって、お陰様で慣用句を絵で覚えることが出来ました。


私、一昨日撮影をしていた時にフッと頭に過った ことがあって、私の中でいつもファッションは幻って思うことがあって、でもそれが夢に変わった瞬間を味わいました。姫ちゃんのリボン変身セットとか何かと少女だった時のそのサンタクロースに抱く夢の感覚も全部何か思い出したような気がして、ファッションには夢があったって、徐にヘアさんに言っていました。 凄く素敵な日でした。



2014年12月6日土曜日

魔法の宝石




Van Cleef and Arpels × Gaspard Yurkievichさんのショーで京の大覚寺を訪れました春に

この日魔法がかかったような世界にいて、そこに居らっしゃった方々の表情や色々な場面を覚えているのですが、ただ一つこの時に着けることが出来なかったピアスを昨日のショーで初めて着けることができました。

いつも並べられているピアスを眺めていることばかりでしたが、ピアスを開けてから今まで立ち寄ることも無かったところに入ってみたり、世の中にはこんなに美しくて巧妙な物があったのだと、昨日も舞台袖の鏡の前で魔法がかかったみたいだと思っていました。

この京での日のことを頭の中にとても覚えていたので、夢のような世界の他に何か書き留めて居ないかと春の帳を取り出してみると冒頭に

”大覚寺の松は別格” と書いてありました。

その後東寺の帝釈天様の左足の指について、薬師如来像の右手の中指や亀の群れ方についても京での滞在日記が事細かに書かれていて、最後はどことなく割と滅裂では無かったので良しとして

魔法がとける時のこの感覚も、昨夜この春に同じでした。

Van Cleef and Arpels × Gaspard Yurkievich  春