2015年8月29日土曜日

黒心

幾日か自分の中でやったことのないような仕事をして、とても緊張に駆られ、でも全て引っ括めて凄く良かったと思える時間になって、その夜静かにイスに座っていたら、ふっと頭に過ったことがあった。いそいそとパソコンで調べていたらジョン・ロシャがコレクションから引退していたことに今気が付いて、そんな自分にショックを受けた。が、30年もロンドンコレクションに出続けて、コレクションのスケジュールに人生をあわせてきたことを、これからはプライベートのカレンダーで生きるという記事を見つけて、何だか心から溢れるものがあった。

初めてロンドンのコレクションに挑戦した時に一番最初に見つけてくれたのがJohnだった。フィッティングに呼ばれた時、白い壁のアトリエにJohnの美しい黒い服達がかかっていて、その時初めて服が呼吸してる!って思って、2シーズン目はフィッティングで服を着た時にJohnの心が宿ってるって思った。それが彼の最後のコレクションだった。
知らなかった。私は彼と彼の服に出会って、最後のコレクションになったフィッティングの時、あなたはJohn Rochaにとって最高のモデルという言葉を貰って、服に対する考えもコレクションに出るということも、服を着るということも全ての考えが変わった。上手くまだ英語が話せなくて、ちゃんと伝えられなかったかも知れないけど、Johnのスタイリストさんに服を着た時彼の心を感じたって言った。その時の彼女の優しい表情からして多分何かしら伝わったと思う。Johnが続けた30年の内のほんの1年だったけど、彼のコレクションの時代と私がモデルで居る時間が重なって本当に感謝の気持ちでいっぱいになった。
彼に出会うのと出会わなかったのとでは大きく違った。
心から本当にありがとう。


I had worked a few days,which I have never experienced.  I have been so nervous,but I now think it was a splendid time.
 What came up to my mind,when sitting on a chair was about John Rocha. I searched about him on the web, and knew he had retired from the collection, and it led me to be shocked.
He had been working for around thirty years and his life was controlled by the schedules of collections, and he says that he will now live for his private life,and this made my heart move. 

His show was the first for me to take part in the London collection. When I went to the fitting, I saw John's beautiful black dresses on the white wall and I first felt the dresses are alive. When I wore at the next season, I thought his dresses spirit is inside.That was his last collection,which I didn't know.
During the fitting,the stylist said that I am one of the top models to fit in his clothes. Attending his last show, my thinking of clothes and taking part in collections has slightly changed. I told this to the stylist, though I'm not sure if they understood my English but she smiled kindly so maybe she knew what I was saying. I really appreciate that the time of me being a model, and the generation of his collections has been the same,thought it is only a year.

Thank you very much. I really want to say to him from my heart.




2015年8月24日月曜日

残夏の決意



世界水泳の番組で松岡修造さんがロシアから
「日本の皆さんウルトラこんばんは」と始めていらっしゃったので中学の授業以来全くの無縁に終わっていた水泳を改めて見て、人ってこんなに速く美しく泳げるのかと感動し

苦手なことにランクインしていた水泳を中学生以来やってみることにしました。

全てをとりあえず買い揃え、この写真を友人に見せたら
「速そう」

実際速いは速いねん。息継ぎ出来ひんから。

溺れるか泳ぎきるか

泳ぎきるやろ。


水泳に関してこれ以上はまだ言いませんが、久しぶりにゴーグルを着けて、あの頃より大人になったもので
『たまねぎを切る』という作業に陸上でも有効活用が出来て非常に満足です。

2015年8月16日日曜日

2015年8月14日金曜日

ずっとあと何をすれば自分にとっての成長になるのかとかちゃんと成長しているのだろうかと節々に思うことがあって、自分のポートフォリオばかりを見ているとよく分からなくなる。

でも色々な節目で何かがやってきてくれて何かをいつも知ることになる。

前々回イギリスから帰って来た時は本当に心身ともに疲れてしまって何かと脱走したいと思ったが、その時にたまたま舞台の演出の方が人を捜していた。
やったこともどんなものかも分からないけどその時今の現状から少しでも逃げられるのならばと思って即会いに行って、やることになった。女14人で繰り広げられる舞台。
それはそれはもう毎日稽古に朝起きて発声してこれでもかというくらい台詞を言って、行く道帰る道ずっとブツブツブツブツ言っていたと思う。

夜ジムに通った帰り道もフッとすると台詞が口から出てしまったり、今度は違うことで思い詰める日々だった。知らないことばかりだった。役者の皆さんをむちゃくちゃ観察した。皆とりあえずよく飲む。飲んで酒場で色んな人を観察していたし、その酒場に来るお客さん達の話の内容はサラリーマンの人が話すような内容でもなかった。人々の会話をいつも素通りしていたのか舞台をやっている最中は人の言葉や語尾や物凄く耳が捉えていたと思う。あとは人生で一番言葉を発した時期でもあるし、舞台もたくさんたくさん観に行った。凄くなんか人間っぽくなったような気がする。

そしてその舞台の千秋楽を迎えた次の日、阿蘇で45Rの撮影があった。
久しぶりにカメラの前に立ったのだが自然とこの一ヶ月を昇華させるような阿蘇の山々にこの一ヶ月の大変だった日々を感謝したような気持ちになった。


そしてまたその気持ちをもって日本に居て、イギリスにも渡って、世界の人々を見てまた壁に打ち当たっては帰ってきてその時に撮った上がりの、半年前の自分に救われたりする。

写真は本当に凄い。撮り続けて撮り続けて意味不明になってこれ以上何をしたら良いのだと少し距離を置いて新しい物を眠っていた物を呼び起こす作業をしてみて、それが国の外への挑戦だったり、また違うことへの挑戦だったり、感動も絶も写真が教えてくれることがたくさんあった。
今回もイギリスから物凄く煮詰まって帰ってきていたのが昨日、私は痺れた。自分が今までやってきて良かったと思うことと今まで何やってたんだろうと思った。
もっともっと見なくてはならないことは深かった。勉強不足だった。また知らなかったことを知った。やっと心の底から感謝が湧き出た。
本当に感謝が湧き出るとはこういうことだった。体が震えて心が溢れるものがある。これだと昨日やっと思った。

もう感謝や。ありがとうございます。


2015年8月10日月曜日

日本の海


先日海に撮影に行きました。今まで海辺での撮影はあったのですが海に入る撮影は初めてで、
奈良の山育ちの私としては海はまだまだ知らないことだらけで生き物の違いが凄く面白かったです。

やどかりの皆が様々な色の殻を身に纏って蟻の行列みたいに浅瀬を歩いていたり、ヒトデみたいなのが小さな円盤型の石に付着してUFOみたいでした。


岩の中もゴソゴソ見ていて、ワー!と言ったら一斉にエビとダンゴムシをかけたような生き物がマックロクロスケみたいに出てきました。

あとはカニの動きが本当に岩陰から岩陰へサササササササッと動く様子はワニワニパニックのカニ版と全く同じで色々なものがよく出来ているなと海は凄く面白かったです。

ただ運動はどちらかというと得意な方なのですが泳ぐのは苦手で専ら水に入り行くぎこちなさは否めませんでしたが、ヘアさんもメイクさんもスタイリストさんも皆海に浮かんでこの光景はなかなか見られないのでたくさんの楽しみがありました。


日本の夏を楽しむシリーズが増えた。

2015年8月2日日曜日

ホタルイカのバージンロード



とても素敵な月を奈良で見ました。

そして8月1日に中学時代バッテリーを組んでいたキャッチャーの友人がお嫁にいきました。彼女の中学時代のエピソードと言ったらまぁたくさんあるのですが、その彼女を超えて彼女の父がまた凄い。

14歳やそこいらの私たちはある日キャッチャーのお家に遊びに行き、おやつの時間の頃『ホタルイカ食べるか?』と父のノック。部屋の扉を開けるとあんなにツヤツヤの半透明のホタルイカがビシーっと並んだ姿を初めて見た私たちは衝撃を受け、未だにホタルイカのおじちゃん元気?とキャッチャーに会う度に尋ねていました。

そして昨日、変わらず元気モリモリのホタルイカのおじちゃんがキャッチャーとバージンロードに現れ、新婦の手をとって新郎の手に渡すというところで、おじちゃんが新郎に手を出していました。 嫁にいくのはあんたじゃねぇ。笑

そして披露宴では新婦がお色直しをするのかと思いきや、おじちゃんが途中でお色直しをしていました。 あんたじゃねぇ。笑

結びの挨拶では新郎の父、新郎と、新婦も少々、そしてやはり現るホタルイカ。
もう天才です。
結婚おめでとう。
また一緒にホタルイカ食べようね。