2017年7月2日日曜日

帝釈天像と伎芸天像



オールスター勢揃いの東寺の帝釈天がやはり男前だなと思い、初めて見たのは上野の美術館での展示だったのですが、象に静かに乗っている様が美しく、でもそのとき左足の親指がピンッと上に反っていて、象に乗るのに、親指でバランスをとっているのかなと思っていたのですが、色々仏像を見ているうちに立っている仏像ですら足の親指が反り返っているなと「仏像 足 指」で調べてみたところ

静から動へ移る瞬間や力が込められている様、動かない仏様に動きを表現するために親指が選ばれたようです。
こちらに詳しく書いていらっしゃる方がいらっしゃいました。



先日大和西大寺にある秋篠寺を訪れた際に結構私の中でも魅了された姿勢でいらっしゃった仏像があって、その名も伎芸天とおっしゃるる



その立ち姿に生まれる連続した数秒の空間が本当にすさまじい呼吸が見える感じでした。なんて表現して良いか分からないのですが、色々伎芸天像の写真を探して見ても、実物に勝るものはなくて、とっても素晴らしかった。

国の唯一の伎芸天像だそうです。

東京に来たての頃に、近所に本に埋もれた古本屋のおじさんが居て、そのおじさんにモデルなら仏像を見た方がいいと言われてから結構仏像を見るようになって、ショーは確かに360度格好良くあるべきで、写真も一瞬のシャッターなのですがどことなくその時の呼吸や空間や風が写っていて、そんな写真はなかなかなかなか産み出せない産物でもあるのですが、でもそれが生まれる時と生まれない時、なんなのか、いつも思っていて、仏像様はとまっているけれど、実物がうみだしているその空間と、仏像様を写真にとったとき写るものと写らないものもあるし、素晴らしいものはやはり実物が本当に最高。うつし出せない空間がなぜかある。でも写せる空間もある。凄く不思議だといつも自分の写真を色んな撮影で見比べてても思います。その逆もあることもあります。色々深いけれど、なんか素晴らしいよ。